OMATSURIKOZO's talk salon

ランダムアクセス
2001年9月号
連載173

ロジクールのコードレス
光学マウスはお薦めです。

新しいパソコンを組み立てることに
喜びよりも煩わしさを感じる今日この頃。

 「やっと涼しい季節になりました」なんて挨拶を書きたいところですが、今月になっても暑さはまだまだ収まりそうもありませんね。「自分たちの子供の頃はクーラーもなかったけれど、せいぜい30度位までだった。35度を超す暑さは以上だよ」という声もしばしば聞こえてきます。その上、小泉首相の8/15靖国参拝問題は暑さを倍増させてしまいましたね。暑さ寒さも彼岸までといいますから、もう少し皆さんと一緒に辛抱することにしましょう。

トレンドが見えなくなってしまった


 さて、今月の話題と言うことになるわけですが、実際パソコン情況というものは今が停滞なのか、それとも普及期なのか分かりませんが、大きなイベントが無くなってきました。パソコンの普及もかなり進み、メーカーも生産を押さえ始めてきたようです。世界の景気を牽引してきた半導体事業もどうやらパソコンの普及とともに一山を超えたようです。アメリカの景気も停滞、日本の景気といえば不況、これだけ経済がグローバル化してくると全世界の景気を牽引する新しい概念が生まれてこないとダメなのでしょうが、それが何なのかまだみえていないもどかしさにじれったさを感じてしまう今日この頃です。

秋葉原でも買いたいものがない


 先日東京に出張に出掛けた時、久しぶりに秋葉原を散策してみました。駅前広場の改装については「AKIBA PC Hotline!」などのニュースで知っていましたし、その賑わいも特に変わっているようには思えませんでしたが、とにかく私が買いたいものがない。CD-R/Wも高速で安いものが出回っている。Pentium4も私の1.5GHzを超えて1.8GHzがトレンドだという。DVDーRAMも出てきてはいます。しかし、肝心のDVDーRの書き込み速度が問題だ。5万円台で等倍速、8万円台で倍速。これでは購入してほとんど使わない間に4倍速時代が来そうだ。どうも新しいトレンドが見えてこない、というよりはトレンドがトレンドとして成立しなくなった時代なのでしょうか。その典型がDVDの記憶装置でしょう。次の時代はそれに決まっているにも拘わらず、今購入しても一瞬にして旧機種になってしまう予兆が見えてしまうからです。結局、そこそこの金額でそこそこの機能を持った製品にしか食指が動かなくなってきているというのが現状なのかも知れません。いやいや、困った。これでは「ランダム・アクセス」の原稿が止まってしまうではないか。このところ、この恐怖に襲われる毎月を過ごしているわけです。

98化石時代の友人にWindowsマシンを


 そこで私の身近に誰か人柱になってくれる人を常に捜しているのですが、これがなかなか簡単には見つかりません。ところがのこのことひとり現れた高校時代からの友人をターゲットにしてやれと思ったわけですが、自分の方がドツボに嵌った話を紹介しましょう。
 ことの始まりは彼の所有していた98MATEのFDDが逝かれてしまったことからです。もう何年も前から「9801時代は終わったのだし、9801の中古品がいくら安いからと言っても買ってはいけないよ」とは忠告していたのです。しかし、彼にとっては98DOSが動くマシンはWindowsマシンよりずっと重要だったわけです。出も時代の流れをまったく知らないわけではありませんから、98Windowsが動くMATEが動く中古品を買ってきては自分の環境を大切にしてきたわけです。しかし、とうとう現在のパソコンがおかしくなってしまった時、私に相談に来たわけです。「やっぱりもう98ではないんだろう?、新しいパソコンを買うとしたらどの位の金がかかるんだうか」と聞いてきました。「今時のことだから5万円程度でも本体は買えるよ」とは言ったものの、本人はどのようなものを望んでいるのかが分かりません。もっとも数世代前の98MATEで満足していたわけですから、5万円も出せば充分な性能を持ったパソコンが買えることは間違いないでしょう。しかし、断って置かなくてはならないのは、「98DOSは使えないよ」という1本の釘です。化石のような人にとっては「パソコンは98」と言う人もまだ残っているからです。彼には98MATEの中古を買い求めた時にもこの話は充分したつもりでしたが、再確認は必要です。「子供にはソニーをVAIOを買ってやったのだが」とも言います。少しは事情が分かっているようです。安心して、ショップブランドを薦められます。ショップブランドの安いものでもHDDは20GB程度はあります。「こんなに容量の多いハードディスクはもったいない」とも言いますが、今の時代、1GBや2GBなんて容量のものはジャンクしかないと説明することも大変です。彼もパソコンを使って10年以上になりますが、結局パソコンの中身についてはまったく興味を示さないままに過ごしてきたわけで、「一太郎」や「WORD」を使ったらパソコンを使っていると思いこんでいた一人だったわけです。ちょうど時期は夏休み。息子を呼びだして、「お前、少し時間があるか?。父さんの代わりにパソコンを1台組み立ててくれ」と頼むと、案外あっさりと受けてくれたので、3人でパソコンショップに出掛けました。

ベアボーンキットを購入


 パソコンショップに入ると「あの中古品ではダメなのか」とまたまたスケベ根性丸出しの友人がメーカーパソコンの中古を指さして質問してきます。「あんなものに3万円も使うぐらいなら、少し金を出して時代にあったものを買うべきだ」と諭さなくてはなりません。息子と相談してヘアボーンキットを購入することにしました。この方が最初から組まなくてはならない手間が少し省けるかも知れないと思ったからです。後はCPUとメモリとHDDです。Celeron800、7200回転の30GBHDD、128MBメモリを求めました。合計で5万円です。消費税を入れても知れています。息子に頼んで用事で数時間留守をした後戻ってみると、やっと組み立て終わったばかりでした。BIOS設定までしか終わっていません。「おいおい、どうした。せっかくのベアボーンなのに」と言うと、「父さん、結局ね、CPUやメモリを差そうとしたらそこら中のものを外してしまわないと差せなかったんだよ」と言います。思い出しました。会社のパソコンを購入した時もそうでした。ベアボーンだから簡単に組み立てられると思って、狭い空間の中でまごまごしていたら、結局そこらあたりのものを外さなくてはならないと言う後戻り作業をしてしまったことを。「そうか、そうか、すまなかった。それじゃあ、後はOSを入れてやってくれ」と頼んだら、「父さん、友達から電話が来たんだよ。後は父さんに任せるよ」と出掛けてしまいました。アレアレ、結局私が作業しなくてはならなくなりました。

ビデオドライバで躓いた
SISの馬鹿野郎!!


 OSのインストールは手順通り。HDDのフォーマット。続いてOSのインストール。時間が多少掛かっても問題はありません。デバイスの認識も問題なくやってくれています。もっとも難しいデバイスは入っていませんから。チップセットはSIS630、そんなに問題あるはずはありません。後は、ビデオドライバ、サウンドドライバ、ついでにモデムとイーサネットもと、付属のCD-ROMをインストールします。再起動すると画面がおかしいのです。解像度と色数を変更すると画面の中の部分部分が化けているのです。「おや、これはどうしたんだ」。ここからがドツボへの入り口でした。640*480の16色のモードでは問題がないのですが、解像度を上げると画面がおかしくなるのです。「設定」−「コントロールパネル」−「システム」−「デバイスマネージャー」との格闘です。何度やっても問題は解決しません。「もしかして、単純なディスプレィとの相性か」とも思い、ディスプレィを交換します。やはり同じです。「よし、こうなった時にはインターネットで新しいデバイスドライバの入手だ」とSISのホームページを検索します。ここまでは私も元気がよかったのです。しかし、SISのホームページは見つかったものの、デバイスドライバのコーナーにアクセスすると「Not Found」となっています。「おいおい、嘘だろ。そんな馬鹿な」と様々な形でアクセスするのですが、やっぱり同じです。これは数週間経った現在も同じです。GIGBYTE社のホームページにはSIS630のビデオドライバが登録されていましたが、これもうまく作動しません。とうとう購入したパソコンショップに問い合わせましたが、明快な返事か聞かれません。パソコンハードユーザーを自認している私としてはこれ以上パソコンショップに泣きつくことはプライドが許しません。「SISの馬鹿野郎!」とは呟きましたし、息子にも「どうなんだろう」と語りかけましたが、息子曰く「そんなもの不良品だとショップにねじ込めばいいんだ。何で父さん、そうしないんだ」と簡単に答えてくれます。「ぶつぶつ、ぶつ」、私の自尊心はお金の問題よりも自分で解決できなかったことの方が大きいのです。「ショップの若い連中よりも俺の方が古くからパソコンを触ってきているのだ。あいつらだって、こんなもの、時間が掛かるに違いない」という思いこみのもと、とうとう自力・自払いの決意の解決をすることにしました。つまり、SISチップのビデオ能力を無視して、新しいカードを購入することにしました。購入した店に出掛けると1万円以上のビデオカードしかありません。他の店を探して廻ると、4千円位のビデオカードがありました。「そうか、そうか、あの量販店では売れ筋のものしか置いてなかったのだ。ユーザーを大事にしているような顔をしながら、結局はユーザーを馬鹿にしていた店だったのだ。もう二度と行ってやるものか」と、バルクカードを置いてある店に妙な愛着を感じてしまったわけです。実はこの安いPCIのビデオカードもSISの製品でしたが、これを差し込んで付属CD-ROMのデバイスドライバを組み込んだところ、あっさりと解像度と色数は変更できました。一体SIS630の何が悪かったのでしょうか。今もって分かりませんが、私の大切な休日が潰されてしまったことへの悲しさが残りました。もはやパソコンを組み立てることが楽しみではなくなって、時間を潰されたことに悲しみを覚えている自分に気が付いた今回のパソコン組み立てでした。

ロジクールマウスを買いました


 実は、このバルクカードを購入した店でロジクールのコードレス・光学式マウスを見つけてしまったのです。秋葉原に行った時にもこのマウスを見つけたらどうしようかと迷っていたのですが、ついついこの店で見つけてしまったのです。冷静に判断をしてしまう今日この頃の私にとって、8千円以上もする高額なマウスは、本当に価値あるものかどうかしばし考え込んで買うのを止めてしまうものだったのかも知れません。しかし、広告に載った時から気には留めていたマウスで、博多に出張に行った時にも数軒の店で「コードレス・光学式マウスマウスはありませんか」と訊ねていたことは確かだったのです。「欲しい、でもホントにそれだけの価値はあるのだろうか」というのがこのところの私の気持ちだったわけです。でも、この日は違っていました。頭に血が上ってビデオカードを探し回っていた日です。このマウスを見つけた時にはあっさりと「これ下さい」と言ってしまいました。友人に頼まれていたパソコンを完動確認し、友人宅届けて組み立て完了した後、ロジクールのマウスを接続しました。接続はUSBでもPS2でもできるようにコネクタが着いていましたが、PS2に親局を付けました。半年ほど前に購入した赤外線コードレスマウスは今では電池切れのまま放置されいます。だって、赤外線は親局と子局が向かい合っていないとうまく作動しないのです。マウスポインタもしばしば飛んでしまう現象が起こったので、とうとう使い込まないうちに現在では机の上で放置されています。ロジクールも同じ運命を辿るのかも知れないとは思いつつ購入しました。形についてはロジクール独特の変な形をしていたので、「うーん」と思っていたのですが、それがそれが使い込むに連れてしっくりなじんでくるのです。形は変かもしれませんが、手になじんでくるのですよ。しかも、このコードレスは赤外線ではなくて無線だったのです。仕様書には1m以内と書かれていますが、障害物が無ければ3m位離れていても反応しています。マウス解像度も非常に高く、ユーティリティも優れています。これはオススメです。今時安いPS2マウスなら300円でもあります。それを8千円以上の買い物ですから、よく考えてみると気が狂っているとしか思えないかもしれません。しかし、なかなかの優れものです。コードがない、これだけで気分がいいものです。しかも無線ですからターゲットを狙わずとにかく動かすだけでいいというのは自由です。その上、あのボールがない、うまくボールが転がらなかった時の気分の悪さを知っている人には光学式の快感が分かるでしょう。このふたつの機能が合体した製品は今はロジクールだけ。しかも完成度が高い。思いつきでこれを購入したものの、少し気分を良くしているところです。


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